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レビュー

第13節 45-25 サンウルブズ戦


ライター 植松久隆 さん

2016年05月21日 in サンコープ・スタジアム

レッズ VS サンウルブズ

45-25 サンウルブズ戦 ○ 先発出場 10得点(2PG/2C)も、後半56分で負傷退場。

 前節アウェーのハリケーンズ戦に続き、2戦連続の先発出場となった五郎丸。今節の相手は、対戦を心待ちにしていたサンウルブズだけに否が応でも気合が入る。キャプテンの堀江翔太を筆頭に、親交の深い立川理道など日本代表のチームメートの多くが所属するサンウルブズをホームで迎え撃つ―そんな特別な試合でライバルのカーマイケル・ハントの故障があったとはいえ、スタメン出場を果たせたことは、本人もさることながら、日本人のファンもほっと胸を撫で下ろした。
 気合の入った表情でピッチに駆け込んできた五郎丸は、15番を背にフルバックとしてレッズの陣形の後方に陣取った。その背中にいつもより多くの日本人観衆からの歓声が届いた。開始3分で、早々に見せ場がやってくる。
 相手反則で得たPGを五郎丸が難なく決めてレッズ先制(3-0)。会場のスクリーンに大写しになった”五郎丸ポーズ”に会場が沸いた。
 この日最初のトライも、レッズ。15分、自軍ラインアウトからのボールを持ち込み、最後はNO8カーティス・ブラウニングが押し込み、コンバージョンも五郎丸が難なく蹴り込み、10-0。
 ここから交互にラインブレイクを見せる展開にスタジアムは沸き、サンウルブズが徐々にペースを掴んでいく。22分、抜け出したピシからのパスを受けたLOリアキ・モリが相手選手を引きずりながらの強烈な突破。一旦倒された後も、連続攻撃でレッズ陣内に一気に攻め込む。最後は、ピシ、FO木津武士と繋がったボールをCTBデレック・カーペンターが持ち込んでトライ。コンバージョンもピシが落ち着いて決め、10-7と詰め寄る。
 レッズもやられたらやり返す。29分、連続ラインブレイクで相手陣に攻め入り、自軍のラインアウトのボールからLOネヴィルが持ち込んだボールを最後はキャプテンPRジェームス・スリッパーが飛び込みトライ。角度のあるコンバージョンも五郎丸が冷静に決めて、17-7と再び突き放す。その後、残り10分は両軍一進一退の攻防も、サンウルブズがレッズの不用意な反則で得たPGを33分、40分と連続で決め、17-13とにじり寄ったところで前半終了。

 後半開始早々、レッズが敵陣深くでモールを押し込み、最後は一瞬のスキを突いたNO8ブラウニングが味方に押されながら飛び込み、この日2つ目のトライ。このコンバージョンを五郎丸が惜しくも右に外すも、22-13とサンウルブズを引き離す。
 ここからは、空いたスペースをうまく使うサンウルブズの時間。51分には、ピシ、WTB山田章仁と繋いで敵陣深くに切り込む。さらに連続攻撃から、ピシ、FBリアン・フィルヨーンが山田に繋ぐ。その山田が軽やかなステップで魅せ、倒されながらもパスしたボールをピシが素早くカーペンターに戻してトライ。ピシが落ち着いてコンバージョンを決めると、スコアは22-20。
 55分には、五郎丸に見せ場がやってくる。相手反則で得た45mの長いPGを決めてファンを喜ばせ、スコアを25-20とした。
 しかし、その直後、五郎丸をアクシデントが襲う。相手陣内のモールから出たボールをサンウルブズが右に展開。LOモリが突進してトライに飛び込もうかというところで、五郎丸が果敢にショルダー・タックル。諦めない五郎丸の「一番チームの後ろにいるので、負けたくないという思いで(タックルに)入った」と語ったタックルによって起きた激しい交錯でも、体格に勝るモリはボールを失わずにトライ。ついに25-25の同点となった。
 この衝突で右肩を強打した五郎丸。治療を受けて顔をしかめる様子がスタジアムの大画面に映し出される。ここで途中交代を余儀なくされた五郎丸は悔しさを滲ませてベンチに引き上げた。交代後もベンチに留まったこともあって、「重症ではないか」との見立てがメディア席では、交わされていたのだが・・・・。
 試合再開後の最初のプレー、先ほどのトライのコンバージョンをピシが外し、スコアは変わらず、同点のまま。
 59分、試合を決めるトライがレッズにもたらされた。タックルで相手がこぼしたボールを自陣奥で拾ったレッズ。サム・ケレヴィがボールをキャリー、一旦、ラックになったところをSHニック・フリスビーが素早く展開、ボールが左サイドを駆け上がっていたLOネヴィルに渡り、必死に走ってトライ。難しい角度のコンバージョンも、五郎丸に代わってキッカーを務めたSOジェイク・マッキンタイヤが決めて、32-25とレッズが突き放す。
 ここから反撃に出たいサンウルブズだが、大事なところで反則を連発、なかなかチャンスを掴めないまま、逆に72分に相手にPGを与えてしまい35-25となって、反撃の気合が削がれてしまった。
 試合はそのまま35-25で終了。見どころの多い試合をレッズが制して、今季3勝目を上げ、SRの先達としての面目を何とか保った。
 この日の試合後はスタジアムの芝生がファンに開放され選手とファンの交流の場が持たれたが、五郎丸も傷んでいるはずの右手でサイン、普通に写真撮影に応じた。試合後の会見でも、ケガの状態を「ノープロブレム」と語っていたが、実際のケガは既に報道されているように軽傷ではなかった。
 サンウルブズ戦で先発、キックも好調で勝利に貢献できるかというところでの大ケガ。本人もさぞかし悔しいことだろうが、まずはしっかり治して元気な姿を見せてほしい。
 まさか、この試合のレビューが最後になるとは思っていなかったので一抹の寂しさはある。しかし、今はとにかく五郎丸の一日でも早い完全なる回復を祈るばかりだ。
(ライター 植松久隆/ブリスベン)

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